地域ブランド 「京念珠Ⓡ」とは、
特許庁に商標登録された
京都珠数製造卸協同組合の伝統工芸品です。
京都は、平安建都から東京遷都にいたる一千年以上に渡って、日本の首都機能を担ってきました。明治維新で政治的機能が東京に移されましたが、宗教的な首都機能は残され、今もなお、日本仏教の中心の地位を占めています。その歴史的地域特性によって育まれたのが「京念珠Ⓡ」です。また、近世以降、京都は全国有数の絹織物の生産地、集散地でもあり、念珠の主要材料である絹糸を容易に入手することが出来たことが、その成立を支えた要因として挙げられます。
市場の成熟には、京都の街に息づく伝統産業の分業体制が重要な役割を果たしました。「京念珠Ⓡ」の市場は、宗派、寸法、材質等の掛け合わせた多品種少量生産が求められる分野です。多岐にわたる念珠の材料の供給や部位の生産は、分業体制なくして実現することは出来なかったでしょう。職人たちは、その高度に整備されたネットワークの中で、伝統的製法を保持、発展させてきました。「京念珠Ⓡ」は、まさに京都の街の歴史的地域特性を示す「ブランド」なのです。
京都珠数製造卸協同組合は、京都の珠数職人たちが技術研鑽し、伝統的製法を保持してきた念珠(珠数)の品質を守るため、平成19年4月6日に「京念珠Ⓡ」の商標登録(地域団体商標:登録第5038201号)を収得しました。